もうすぐ旧暦の5月4日。「ユッカヌヒ」です。
この日は沖縄の各地でハーリーなどが行われます。
今日はユッカヌヒにちなんだ昔話をご紹介いたします。
昔々、沖縄のあるところに大暴れする龍が天から降りてきました。
龍は大暴れをして、町に雷を落とし、人々が困っているのを見ては
「俺が一番強いんだ!」と喜んでいました。
しばらくして、暴れ疲れた龍は野原で居眠りしていると
一匹のムカデがやってきました。
ムカデは眠っている龍にガブリ!
「イテテテテテー!!」
龍は今まで感じたことのない痛みにビックリしました。
するとそこに一匹の鶏がやってきて、ムカデをパクリ。
それを見た龍はまたビックリ!
「こんなに痛い思いをさせられるムカデを食べる鶏はなんて強いんだ」
「俺様が一番強いんじゃないんだ・・・」
と、すごすごと天に帰っていきました。
それからは龍は大暴れをしに天から降りてくることはなく、
町の人たちは平和に暮らしたとさ。
このお話にちなんで、ハーリーで使われる船には鶏が描かれ、
旗にはムカデが描かれることが多くなったそうです。